日本の教育に一石投じるブログ

高校教員に転職した元サラリーマンが学校教育に一言申したく候。

4時間目 奥歯にモノが挟まったような性教育

こんばんは。

学校に年に一回くらいは外部の講師の方を呼んで性教育や薬物やいじめなんかのお話をしていただくのですが、どうもその内容にリアリティが欠けていて、冷たい空気が流れるだけの時間になってんじゃねぇの?という思いを抱くペーペー教員です。

 

先週中ほどに例によって性教育の講義会があったのですが、何とも言えない後味だったので今日はそのことについて書きます。

 

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まず強調されていたのは「高校生のうちはセックスしなくていいんじゃない?」ということでした。

 

妊娠のリスク管理もままならないでしょ

そして望まなければ断ればいいんだよ

断れる勇気を持つんだよ

それでもヤってしまうときはコンドームつけるんだよ

コンドームつけない男とはヤってはいけませんよ

男の子は女の子と違って自分で性欲処理できるんだから女の子は遠慮なく断っていいんだよ

 

 

そうかもしれない。いや仰ることはおおむね正しい。

だがなんだこの空々しさは。

この話のどこにも体温が通っていない。

 

なぜならこの話には高校生の立場ではなく、はるか上空から大人の意見を降らせてるだけだから。

 

「セックスはまだやめとけ、でもやるならゴム必ずつけろ、いやなら断れ、重ねて言うが君らにはまだ早い」

 

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青少年期にセックスのことでやらかすとショックはでかい。立ち直れないほどの傷を負ってしまうこともある。

でもだからと言ってセックスを遠ざけることが子供を守る手段なの?

それはあまりにも対症療法すぎやしないかい?

避けるべきは悪いセックスであって、来る時のために良いセックスができるように心構えを学ぶことが大事なのでは?

 

愛する人と肌を摺り寄せ、体温を感じながら、「この人のためなら」という言葉にできないような感覚が全身に広がり、その感情を愛する人に伝えるべく持てるものすべてを使って愛を表現する

 

本来セックスってそういうもんでしょ。

 

大切な人とお互いを確かめ合うことの素晴らしさを伝えることこそが性教育でしょ。

 

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みんなが興味があることを学校はタブーにしてしまっている。

だから子供たちは自分で調べてやってみるしかない。そしてその中には性の暗い部分に迷い込んでしまう子がいる。

 

大人たちはもっと自分の言葉で性を語らなければならない。

 

これはいけないよ、と遠ざければ遠ざけるほど問題は根深くなっていく。

 

性というものを子供から遠ざけようとした結果が、昨今様々な問題に発展しているのでは?

 

ちゃんと教えてやろうぜ。

 

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セックスでやらかして悲しむ子供がいなくなればいい

全大人たちの願いです。

 

どうか問題の本質はどこにあるのか。

性に目を向けるべきは我々大人です。